寸又峡の夢のつり橋。
いよいよ僕たちの順番がまわってきました♪
飼い主(♀)
『はい、柴モンブランちゃん抱っこだよ。』
飼い主(♂)
『僕が抱っこしていくよ♪』
一瞬沈黙する飼い主(♀)
《橋の全長は90m》
《柴モンブランちゃんを抱えたら両手は使えない》
《橋の幅は板2枚》
《ダンナのバランス力は微妙・・》
《ダンナがバランスを崩して隙間にはまったら大惨事》
『アタシが抱っこしてくわ♪』
この答を出すのに0.1秒。
即決デス。
さあ!いざ行かん!
夢のつり橋へ!!
橋に歩を進めると、意外と安定しています。
『この程度ならヨッユ~♪』
マスクの下はメッチャ笑顔。
飼い主の心拍数、60。
『柴モンブランちゃん、一緒に景色を見ながら渡ろうね♪』
しかし橋を渡るにつれ、徐々に揺れが大きくなってきました。
自分の歩く振動で足元が上下にゆれるのです。
しかも僕をかかえてるので、手すりを掴める状態ではありません。
マスクの下の笑顔も徐々に消えていきます・・・。
飼い主の心拍数、100。
橋の中央が近づくほどに揺れる橋。
飼い主の緊張が僕にも伝わって、ついに
『ヒ~ン・・・ヒャ~ン・・』
鳴き声が出てしまいました。
おまけにモゾモゾ動き始める僕。
鳴き声だけならともかく、こんな揺れる橋の上でジタバタされたらエライことになります。
飼い主の緊張もピークに達し、心臓はドラムロールのように脈打ち始めました。
くわえて、両膝まで笑い出します。
橋の真ん中には退避場があります。
退避場といっても、板が1枚増えて3枚ゾーンがあるだけですが・・・。
たったこれだけでも、幅が増えるのはありがたいかぎり。
笑う膝と脈を落ち着かせます。
退避場までくれば、残りはあと半分です。
《あと残り半分、絶対に渡り切るっ!》
メラメラと闘志を燃やす飼い主。
観光にきたはずなのに、1人違う雰囲気を醸し出す人。。
あと少し・・、
あと少し・・・。
到着ーーーーーー!!!!!
汗びっしょりの飼い主。
チ~ン って表情の僕。
「渡り切りました!」感の僕。
抱っこされてただけなんだけどね。
へへ。