規定科目で、2声符になった作業が2科目あった僕たち。
でも、残り3科目は僕の好きなものばかり!
気持ちよくやって、気持ちよく終わろう!
まずは、大大大好きな『ハウス』。
この日は風もなく穏やか。
ハウスも転がることはないでしょう。
勢いよくハウスに飛び込んでいく僕!
やたらと匂いを嗅ぎ始める僕!
『ハウス』の作業は、ハウスに入ったら伏せて待たなければいけません。
いつまでも、いつまでも、匂い嗅ぎ続ける僕・・・。
今までこんなことは一度もありませんでした。
焦る飼い主。
『ハウス』ともう一度言うか?『フセ』というか?
どうしよう! どうすればいい!
迷っているうちに審査員から指示が出ました。
『はい、呼んでください。』
審査員の指示には従わなければいけません。
『おいで!』
飼い主の声が飛びます。
まだまだ匂いを嗅ぎ続ける僕には、もちろん飼い主の声は届きません。
『おいでー!!』
再び飼い主が呼びます。
飼い主の声なんて、聞こえない、聞こえない。
お鼻を外にヌっと出して嗅ぎ続ける僕。
3回目の
『おいでーーっっ!!!』。
おやおや、飼い主の声にトゲが出てきましたよ。
でも、相変わらず飼い主の声はまったく届かない。
お鼻だけじゃなくて、体まで出して、まだまだ嗅ぎ続ける僕。
ずん ずんっ!
ハッ! 地鳴りがする!!
3回呼んでも反応せず、匂いを嗅ぎ続ける僕を見て
『これは戻ってこない・・』
と判断した飼い主。
ズンズンと僕の方にやってきました。
匂い嗅ぎへの執着を断ち切ることが出来るか?僕!
つづく。