家庭犬中等科(CD2)の試験がスタートしたタイミングで、フライボールの練習もすぐ後ろで始まるというまさかの展開。
周りが気になってしまう僕は、後ろの盛り上がりが気になり、ついには脚側行進(きゃくそくこうしん)の折り返し地点で石のように動かなくなりました。
だって、皆が練習してるとこが良く見えるんですもの。
何してるか気になるんだもん。
あまりの固まり具合に、ついに審査員の助言が飛びました。
置物のように動かない僕に、飼い主はなす術がなく困っていたので、この助言はとても助かりました。
「柴モンブランちゃんっ!」
飼い主に名前を呼ばれ、ハッと我に返る僕。
そうだそうだ。試験を受けに来てたんだった。忘れてた~。
この後も規定科目が続いていきましたが、集中力が戻るわけもなく、さんたんたる結果です。
3科目目、「停座及び称呼(ていざ および しょうこ)」。
飼い主は10m離れて対面し、僕を呼びます。
「おいで~!!」声を張り上げる飼い主。
案の定、動かない僕。
2回目呼んでもやっぱり動かない僕。
指示は3回までしか出せません。それ以上になるとその科目は落としてしまいます。
焦る飼い主。。。
3回目の呼び声で我に返った僕。飼い主の所まで行くことが出来ました。
奇跡!
4科目、5科目目はその場の指示です。
飼い主が横に立った状態で
「伏臥(ふくが)」(フセ)と
「立止(りっし)」(4つ足で立つ)を行います。
これはなんとか出来ました。安堵する飼い主。
6科目、7科目目は行進中の伏臥と停座です。
脚側行進を行いながら、指導手は「速度を変えることなく」犬に指示を出します。
集中力が吹っ飛んだ状態で、またまた苦手な脚側行進。。。
予想に反することなく、飼い主の声が届かない僕。
「不合格になっても、きちんとやらせることが大事!」と意を決した飼い主はまさかの行動に出ます。
『速度を変えることなく』どころじゃありません。
立ち止まった上に立ちふさがるという・・。
ずん! と目の前に立つ飼い主に気づき、我に返る僕。
飼い主の捨て身の指示でなんとか規定科目を乗り切り、残りは選択科目3つです。
選択科目の1つはまさかの「脚側行進中の伏臥及び称呼」。
なぜこの科目を選んだのか。。
いろいろ考えたうえで選んだけど、後悔しかありません。
いよいよ、ここまでか・・と思いきや、
意外とガンバル僕。
なんとかこのバッドチョイスをこなします。2回目の奇跡!
選択科目2つ目は「お手・おかわり」。
こっちもとりあえずはできました。
最終科目「据座(きょざ)」。
飼い主は10m離れて対面し、僕は動くことなくお座りをします。
動かないのは大得意。
バッチリできました。
こうしてようやく10科目をやり遂げ、初めての中等科の試験は幕を閉じました。
「V合格ねらっちゃう~?」と浮かれてたのが遠い過去のことのようです。
この日は11月なのに温かく、よく晴れた青い空が哀しく心に映りました。
ズタボロだった中等科の試験。
結果は次回に。。